シェルスカイバラード

貝殻の裏側の光彩の世界の裏側に
こどもたちのこえがしまいこまれてゆく
細長くそこへとむかう眼差しの影は青白くそして
思いでが
ひとのおもいでになってゆく
まるで自分のことのように
見たものを思う
しっかり訳隔てたはずなのに
抜け道はそこに
いくらでもある
手をつないで
わらい
わらいながら
どんどん殺してゆこうとしている

木の葉が揺れるあいだには美しい光の煌めきがある
神族の纏うものの汚れたホワイトでは
決して輝かない光彩がある
火や水や風のように
大地のうえで
旋律は鳴りつづける

まったくおなじフレーズでも
一度目と二度目では
まるで違う
まったくおなじフレーズでも
一度目と二度目では
まるで違う
まったくおなじフレーズでも
一度目と二度目では
まるで違う
まったくおなじフレーズでも
一度目と二度目では
まるで違う

貝殻の裏の光彩の空をこどもたちはわたしたちを見あげ
とてもやさしく
赦してゆく
潔白なるものは光彩の裏側にしまいこまれ
それを見たものどもはくちをあわせ
見なかったことにする

いかなる罪も慰められる

大罪は
人間のサイズには起こらない

いかなる罪も慰められる

最期にギターが

ポロンと鳴る




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