エデン〜箱庭の楽園   


すべての
他の人たちを土壌として
こうして再現したエデンの園に
空がいつまでも流れていた

すべての人たちはエラーだった
自らの尾を飲み込んでここが頭だと言うので
この愛をもって斬殺した

こうしてみんないなくなると
エデンの園は再生された
園にはふたたび――
良い風が吹いて
草や蔓や樹木に開くものの唄が香り
時節は回想のように巡ったりして
が馬鹿げたあの大声を聞くようなことは――
ついぞなかった

どこまでも美しい世界のなかでは
わたしを監視する庭師たちが神だった

庭師たちは
楽園を包む完全のなかで
ともかく忘れたいということしかなかったので
わたしにそのことを期待した

「きみの言った傍点のつくそのことを
    最も美しいと知られる
            そのことを」

庭師たちは
黙々と園を手入れし――
きみたちはこそこそと
わたしのすべてを盗み見ていたじゃないか

わたしはエラーに祭り上げられたものの卑屈さ
その肉が全身に負う擦り傷の痛みのなかで
いつまでも気持ちの悪い体液を吐きつづけたがまだそのことはしなかった

まだしなかった
そのことはまだ
しなかった

庭師たちの皮膚は
自虐に蔓延った血と瘡蓋に覆われてしまっていて
美しい園の光彩のなかでは
汚らしかった

すごく汚らしくて
黒く淀み
臭気を放ち
癒えない

がその瞳の奥の奥には
つたえられなかったひとつのことが
飼い犬の瞳の奥の奥に眠る願いように
一縷のまま保存され――
わたしにそのことを
いつまでも期待した

それこそがすべての代償だった
瞳を分けてゆくということの代償だった

だから必ず
わたしはそのことをするだろう

だからもう少し
こどものように眠らせて

わたしのような者は必ず
こどものような者なのだから

あなたのような者は必ず
こどものような者なのだから


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